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2007年7月31日 (火)

儲かっているのにカネがない!

利益計算が間違っているのでは
 決算のたびに腑に落ちません。利益がでていると言われるのに、カネがありません。挙げ句に納税のために借金までする始末です。何か納得できません。

タイミングの違い
 損益計算は、売上 (収益)から仕入や諸費用を差し引いて計算しますが、おカネの動きとは別の物です。物品の販売では相手方に物品を引き渡したときに売上(収益)として捉えますが、現金売買でないとその場でおカネは入ってきません。いわゆる掛売(かけうり)では、月末締めの請求で翌月20日払いなどと決められた決済条件で後日おカネが入ってくることになります。決済が手形ということになると、さらに数ヶ月後にならないとおカネを手にすることができません。
 また商品を仕入れてから売れるまでに期間(在庫期間)を要するものです。商売繁盛だと先行して仕入をするようになりますし、売れるほどに売掛金残高も膨れます。売上に先行しておカネが支出され、売上に遅れておカネが入ってくることが、カネがないことに大きく影響しています。

損益と無関係な支出も
 固定資産を購入しても費用に直結しません。購入代金が一括払いであれ、分割払いであれ、減価償却を通して耐用年数に渡って費用化されます。
 借入金の返済によるおカネの支払はまったく利益計算には無関係です。借り入れたときの入金が収益でないのと裏返しで、返済時も費用になりません。やっと利益が出せるようになったら、それまでの借金の返済が待っていた、などというのはよくあることです。


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2007年7月30日 (月)

相続開始後の預金の払い戻し  金融機関との対決 !

 被相続人の預金につて、共同相続人の一人がその者の法定相続分の払戻しを請求しても、殆どの金融機関は、この要求を拒否します。しかし、これでは、預貯金に関する相続人間の分割協議が成立しない限り、預貯金は使うことができず、相続人にとっては不測の事態に陥ってしまいます。
 そこで、相続人の一人が、法定相続分に応じて預貯金を払い戻すよう、「銀行」と「日本郵政公社」に訴えを提起しました。

(1)銀行の対応と判決
 銀行は拒否、その主張は、
 1.本件預金に関する遺産分割協議が成立する可能性が存在し、債権の帰属が未確定であること、
 2.金融機関実務として、共同相続人全員の意思に基づいて、一括して払い戻すことが事実たる商慣習となっていること、です。
 これに対して裁判所は、
 1.金銭などの可分債権(分割できる財産)は、法律上当然に分割され、各共同相続人は、その相続分において権利を承継するのであるから、
 2.本件預貯金払戻し請求権も、可分債権であるから、当然に法定相続分に応じた払戻しの請求できると判示し、相続人に軍配を上げました。

(2)郵政公社の対応と判決
 一方、郵政公社は、通常貯金につていては法定相続分での払戻し請求を認めましたが、定額貯金については、郵便貯金法7条1項3号により、分割協議が成立しなしいと払戻しできない約定になっているので、相続人に法定相続分の払戻しはできないと拒否しました。 
 これに対して、裁判所は、「その約定に基づく制限は当然に相続人に承継される」として、郵政公社の主張を認めました。
 そして、遺産である定額貯金は、他の可分債権とは異なり、預入日から10年が経過し通常貯金になるまでは、実質的に遺産の準共有と同様な状態になるとも判示しました。 
 それでも、金融機関の対応は、訴訟が提起されない限り、現行どおりの取扱です。


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2007年7月27日 (金)

自社株贈与の相続時精算課税  こんな事業承継税制はいらない!

 事業承継をスムーズに行うためには、後継者を決めるだけでなく、経営権の基盤となる自社株式の多くを後継者にもたせることが重要です。このような趣旨から、事業承継税制の一環とし、平成19年度税制改正で創設されたのが「特定非上場株式の贈与の特例」です。
 この特例は、従来の「相続時精算課税制度」を拡充したもので、中小のオーナー経営者が、自社株式を次期後継者となる子供に贈与する場合、贈与する親の年齢を引き下げ、非課税枠も2,500万円から3,000万円に引き上げたものです。
 この特例の活用で、早い段階で後継者となる子供に自社株を贈与し、権限を与え、相続時に起こりがちな遺産を巡る紛争を回避できると説明されていますが、本当にそうでしょうか、検証してみましょう。

(1)4年後の高いハードル
 贈与後4年経過時点で、次の要件を満たしていなければなりません。
 1.当該株式の贈与を受けた子供は、その会社の代表者に就任していること(代表者は一人)、
 2.発行株式の50%超の保有、かつ、議決権も50%超であることです。

 4年後に、この要件を満たすことは至難です。株価によっては多額の納税資金が必要な場合もあります(税率20%でも)。また、4年経過前にどちらかが死亡した場合は、その死亡時点で上記要件を満たしているかどうかを判定することになっています。そして、4年後この要件を満たしていないときは、この特例が取り消され、暦年課税の贈与申告に修正しなければなりません。非課税枠最大3,000万円を使った後の修正申告では、1,220万円の追徴になります。

(2)各種の特例計算が適用できない
 この自社株贈与の特例を適用すると
 1.小規模宅地等の課税価格の特例計算(課税価額の最大80%の減額)、
 2.特定事業用資産の課税価格の特例計算(課税価格の10%の減額)の適用ができません。
 本当に、これで事業承継対策の税制と言えるのでしょうか。

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2007年7月26日 (木)

相続手続きの煩雑さ  遺産整理の手続き

 相続が発生すると、相続税の申告手続きとは別に、生活や暮らしに関連する雑多な手続き(電気やガスといった公共料金の口座変更等)が沢山あります。最近は、夫婦2人だけの生活、高齢化によって、名義変更のための各種手続きをするにしても、何をどこで、部数は何部必要なのかといったことなど、残された奥様だけではわからないことが多いのが実情かと思います。
また、相続税がかかる程度に財産のある方であれば、専門家が付いていますので、ある程度の必要書類の準備はできますが、むしろ、相続税のかからない人の方が圧倒的に多いのです。相続に関する雑多な手続きは、遺産の多寡にかかわらず無情にもやってきます。
この種の手続きのお手伝いは、相続にかかわる者にとっては無視できない仕事です。

(1)遺産整理の手続きについて
この遺産整理の手続きは、相続税の申告業務とはその内容を異にするものです。
 相続税の申告の有無にかかわらず、葬儀後しなければならい手続きは、実に約60種類もあると言われています。

 多くの手続きは、申請主義が原則であり、申請がないと給付されません(過日の社会保険庁の5,000万件の年金記録喪失事件)。申請しないと給付されるはずの年金が貰えないと言ったケースや、手続きをしないばかりに延滞金や罰金を徴収されたといった不利益を被るケースも生じます。

(2)相続に関する生活・暮らしの手続き
そこで、生活・暮らしに関連した相続の主要手続きを列挙してみたいと思います。
1)「貰う手続き」
 1.遺族厚生・基礎年金の請求 
 2.寡婦年金の請求 
 3.死亡一時金の請求 
 4.高額療養の請求等。

2)「引き継ぐ手続き」
 1.家屋の火災保険
 2.電気・ガス・水道料金等の口座変更 
 3.NHK、電話料金の口座変更等。 

3)「廃止する手続き」
 1.クレジットカードに関する手続き
 2.携帯電話の解約
 3.キャシュカードの返却
 4.カードローンの解約等。

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2007年7月25日 (水)

円満な相続とその法務対策

 円満な相続とは、それぞれ相続人が被相続人から貰った財産に多寡はあるものの、その後も家族としての親交がある場合と考えられます。また、相続税が課される人にあっては、これに加え、それなりに相続税の節税ができ、かつ相続税の納税資金の準備ができたとき言えるでしょう。
 相続対策と言った場合、もっぱら相続の税金対策が中心になってしまっている感がありますが、大多数の人は、相続税の課税がないのですから、むしろ、相続における法務対策の方に力点をおいた方が良いかもしれません。

(1)法務対策をしない場合の相続
 相続において、法務対策をしないと、どういう自体を招来するかと言えば、「各相続人がそれぞれ民法に従った相続分を取得する」と言うことであります。民法では、誰が相続人になれるのか、また、その相続分はいくらかを決めてくれているので、格別に対策を講じなくても、何とかなります。
 しかし、法律通りの相続が開始すると、紛争が生じると可能性があるとすれば法務対策を講じておく必要があるでしょう。ここでの「紛争」の意味は、遺産をめぐる家族関係の崩壊です。
 例えば、相続財産と言っても、自宅しかなく、その自宅には長男家族が住んでいて、他に相続人が3人いる場合などは、法定相続分での遺産分割は容易に解決ができず、紛争が生じやすいです。

(2)遺産分割の調停・審判
 相続人間で遺産分割協議がまとまらないときは、家裁での調停となりますが、全員一致でないと成立しません。また、審判に進んでも、審判官は特段の事情がなければ、法定相続分と異なる内容の審判を下すことができません。 

(3)法定相続分を変えられる対策
 法務対策とは、この法定相続分を変えることです。これは、誰が、何時行うことが出来るのかですが、唯一、被相続人のみ、かつ、生前にしかできません。すなわち、遺言です。一定の限界はありますが、一応の道筋をつけてくれます。

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2007年7月24日 (火)

リース会計基準  原則無視状況に怒り爆発

 リース取引は民間設備投資の約1割を占めています。そのリース取引の会計処理については企業会計基準委員会というところがルールを定めています。リース会計基準といいます。

リース会計基準
(1) 原則 ファイナンスリース取引については、原則として通常の売買取引に係る方法に準じて会計処理を行う。
(2) 例外 ファイナンスリース取引のうち、リース物件の所有権が借手に移転しない取引については、通常の賃貸借取引に係る方法に準じて会計処理を行うことができる。

企業会計基準委員会の怒り
 売買処理が原則で、賃貸借処理は例外なのですが、ほとんどの企業のリース取引はこの例外処理を採用しています。こういう原則無視状況に怒っているのです。「例外処理がほぼすべてを占める現状は、会計基準の趣旨を否定するような特異な状況であり、早急に是正される必要がある」と。

例外規定の廃止という強行策
 平成18年12月27日、例外処理規定を廃止する新リース会計基準が公表されました。適用は、平成20年4月1日以後締結の契約からです。
 リース物件は売買取得資産ということになるので、リース契約時にリース総額で資産計上、負債計上します。資産は減価償却により費用となり、負債はリース料の支払いをもって弁済となります。

税法も合わせて変った
 税法もこの会計基準変更を承けて、この春の改正項目に取り込みました。リース物件は売買取得資産となります。消費税は仕入税額控除の時期が前倒しになります。
 なお、圧縮記帳、少額減価償却資産、一括減価償却資産の取扱いの対象からは外されています。リース税額控除制度は廃止され、代わりに、買い取りによる取得の場合の税額控除の適用ができることになります。しかし、特別償却の適用はことごとく排除されています。


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2007年7月23日 (月)

減資や自己株取得と資本に関わる税務

欠損減資の場合
 過去の欠損金を消すために減資すると、法定資本金は減り、欠損金が減る又は剰余金が増えます。しかし、税務上の資本金等の額、利益積立金の額には変更をもたらしません。
 例えば、3千万円の法定資本金を0円まで減資しても資本金等の額は相変わらず3千万円です。従って、法人住民税の均等割額の節減策などには効果が出てきません。

自己株式取得の場合
 それに対して、発行済み株式を取得して自己株式とした場合には法定資本金はそのままですが資本金等の額は減算されます。もし、法的に3千万円の資本金に該当する株式を3千万円で全部自己株式として取得してよいということであったなら、資本金等の額は0円となります。法人住民税の均等割額の節減策としては効果ありです。

寄付金と交際費での規定
 寄付金の損金算入限度額の計算では期末資本金等の額が計算項目に出てきます。交際費の損金算入限度額については、期末資本金の額が基準になります。それぞれ資本金等、資本金と区別して使われています。
 なお、資本金等の額がない法人の寄付金規定では所得金額に2.5%を乗ずる有利規定があり、資本金のない法人の交際費規定では期末帳簿純資産の60%を資本金とみる不利規定があります。
 すると、減資により資本金を0円にした場合、及び自己株式を持つことになったため資本金等の額が0円又はマイナスとなっている場合には、資本金のない法人や資本金等の額がない法人に該当するのかどうか疑問になります。
 この点については「資本を有しない」との条文表現なので、0円又はマイナスのケースはそれらの金額で「資本を有している」ということになり、有利規定や不利規定とは関わらないことになります。

法人課税信託の場合
 なお、個人が法人とみなされて法人課税される新信託税制ができましたが、この場合は逆に「資本を有しない」ケースに当てはまることになります。


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2007年7月20日 (金)

デューデリジェンス費用

 M&Aで企業買収が行なわれる際、買収後のリスクを緩和させるために相手企業の状況を税務・法務・会計的な側面からあらかじめ調査する、デューデリジェンス(買収詳細監査)は必ず実施されます。

費用の相場は?
 デューデリジェンスの実施期間は、買収相手先の状況等によって大きく異なり、2~3日で終わることもあれば数ヶ月に及ぶケースもあります。あらゆる資料を収集・分析しなければならないことからすると、その費用は高額にのぼります。一般的に、時間単価2万円から3万円を覚悟して予算立てしておくべきところです。

費用の処理の仕方は?
 ところで、デューデリジェンスを実施した企業にとっては、それが税務上、一時の費用として損金に算入されるものなのかどうか迷うところです。
 法令の規定としては、そのM&Aが適格組織再編か、非適格組織再編かに関わりなく、株式を取得する目的で実施したデューデリジェンスの費用については、株式取得のための付随費用としてその取得価額に含めることになっています。

一時の費用になる場合
 ただし、デューデリジェンス費用のうち、もし、「株式の取得を目的として実施したもの」といわなくても済むものがあれば、それは一時の費用として損金算入が可能です。区分は難しいところなので、実際には、個別的に判断していかなければなりませんが、デューデリジェンスが、株式取得の意思決定後に行なわれたものであるかどうか、を一つの指標としてもよいと思われます。
 なお、デューデリジェンス実施後に、企業買収を取り止めた場合など、結果として株式取得につながらなかったデューデリジェンス費用については、当然その期での一時の費用として損金算入です。


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2007年7月19日 (木)

デイトレーダーは事業所得?

 みずほ証券の「ジェイコム株大量発注ミス事件」で、わずか10分程度の間に約20億円の利益を得た個人トレーダーがいたと報道されました。1年半ほど前のことです。

本業なら事業所得か?
 デイトレード(日計り商い)とは、株取引等において1日で手仕舞いして損益を確定させる超短期の投資手法で、一日中、パソコンの前に座って、インターネット経由で売買を繰り返すのが“仕事”です。
 営利を目的として継続的に行っている本業・副業デイトレーダーの場合、所得判定としては事業所得又は雑所得になります。
 それで、事業又は雑所得とされると、高い累進税率が適用されるのではないかと推測されます。

所得が何かは関係ない
 しかし、そもそも株式に係る分離課税の制度は、株式に係る所得の種類を区別していません。たとえ事業所得や雑所得に該当する場合であっても、税額計算は、他の所得と区分して、分離課税としての税率を適用して行うこととなっており、平成20年末までであれば、何億円稼ごうとも税金は国・地方合わせて10%で済むことになっています。
 瞬間的に20億円稼いで、国税と地方税あわせて2億円、手取り18億円です。
 普通の事業所得の場合だったら1400万円超の部分は50%の税率ですから、随分差があります。

所得が違うことの意味
 所得区分の違いについては、事業・雑所得の場合、必要経費が認められますが、譲渡所得では認められません。一方、譲渡所得の場合には、平成13年9月30日以前取得上場株式等の取得費特例の適用を受けることができます。
 とはいえ、これらの違いはあるものの、他の所得と損益通算できないことや税率などは、いずれの所得区分であっても変わりはないので、多くの場合、税額計算に影響はないといえます。

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2007年7月18日 (水)

長期投資のすすめ

株式投資は大損する?
 株式の投資利回りが12%だといっても、何も知識も無いのに株式投資をしてもよいのか、迷ってしまうのが本音かと思います。
それに株式投資をやっている人は損をしているのが多いとも聞こえてきます。「自分も大損しておしまいなのではないか」と、勘ぐってしまい何もしないまま時が過ぎていくのが現状ではないでしょうか。この疑問の大部分はあたっています。投資家のうち8割から9割は損をしているといわれています。
 ではなぜ株式投資が財産形成で一番優良なのでしょうか。考えて見ましょう。

プラスサムの世界
 投資家の大部分が株式投資はゼロサムゲームだと考えて投資活動をしています。ゼロサムとは合計してゼロという意味で、誰かの得は誰かの損という考え方です。自分だけうまく立ち回ろうという罠にはまって損を出してしまっています。しかし、財産形成においてはこれでは心もとないです。長期的に日本経済がプラス成長すると考えればおのずとプラスサムの考え方が出来るはずです。
 つまり、株式投資は日本経済に対する信任投票をするという見方と長期間株式を持ちこたえることが要求されます。その結果として、気づいてみれば12%という高利回りとなっているのです。

竹中元大臣の失言
 では具体的にどのような株式を買っていけば日本経済のプラス成長に乗れて致命的な損を出さず、財産形成が出来るのでしょうか。
 その答えは竹中平蔵元大臣の過去の失言に見出せます。竹中元大臣は在職中「ETF(上場投資信託)は絶対儲かる」と発言して物議を醸しだしました。現職の大臣の発言としては大変問題がありましたが、この考えを借用するのが利口です。ETFとは日経平均株価やTOPIXに連動した上場投資信託のことをいいます。
 つまり、ETFを購入して20年30年と長期間持ちこたえれば株式の運用利回りを享受できるということです。
運用の保証は出来ませんが、少なくとも債券や定期預金の運用利回りを超えてくることは歴史的に証明されています。


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2007年7月17日 (火)

給与? 外注費?

 会社の支払う人件費として、主に給与と外注費がありますが、この二つ 税務上の取扱いには大きな違いがあります。

(1)取扱上の違い
 ①給与 
 ・源泉所得税の徴収対象となります。
 ・消費税は非課税
 ・労働保険、社会保険の対象となります。

 ②外注費 
 ・仕事の内容によっては、源泉所得税の徴収対象にはなりません。
 ・消費税の課税対象
 以上のように、どちらに該当するかによって、消費税や、社会保険料の負担が大きく変わってきますので、両者の違いを理解しておく必要があります。
 
(2)給与と外注費とは
 ①給与
 ・俸給、給料、賃金、歳費及び賞与並びにこれらの性質を有する給与による所得。
 ・雇用契約、委任契約によります。

 ②外注費
 ・支払を受ける側からみて事業所得
 ・請負契約によります。

(3)外注費とされる要件
 ①請け負った契約の内容が他人の代替ができること。
 ②使用する材料や道具が、請け負った側が用意することとなっていること。
 ③台風、火災等により請け負った仕事が完遂できなかった場合、報酬が支払われない契約となっていること。
 ④作業を進めていく上で、依頼者側の指揮監督を受けないこと。

 さらに、外注費として認められるためには、業務委託契約書を取り交わしておくこと、請求書、領収書の保存等により、外注費であることを明確にしておくことが、大切です。

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2007年7月16日 (月)

退職した時の健康保険

退職後は3通りの選択肢がある
 健康保険制度には主に会社員等の事業所単位で加入する「健康保険」と自営業者などが世帯単位で加入する「国民健康保険」があります。退職した場合で、引続き他社へ再就職するのでなければ、家族の被扶養者になるか、国民健保の被保険者になるかいずれかの手続きが必要となります。家族に扶養されることとなる方は収入等の条件が基準内であれば、認定されます。

任意継続被保険者になる場合
 退職日までに被保険者期間が継続して 2ヶ月以上ある方は、2年間任意継続被保険者になることができます。政府管掌健康保険の被保険者であった方は住所地を管轄する社会保険事務所へ、組合管掌健康保険の被保険者であった方は健保組合へ退職日の翌日から20日以内に申請をしなければなりません。保険料は退職時の標準報酬月額か各保険者で定める標準報酬月額(政管は28万円)のいずれか低い方に対する額で本人が全額を負担します。

国民健康保険の被保険者になる場合
 退職日の翌日から14日以内に居住地の市区町村の国民健康保険の窓口に退職を証明できる書類を持参して手続きをします。保険料は国民健康保険法による保険料方式と地方税法による保険税方式があり、前年の所得に係る住民税額をもとに決定されますので、任意継続をするのとどちらが保険料が割安か事前に確認しておくと良いでしょう。任意継続した方が安い場合でも、退職後収入が無くなった年の翌年は国民健康保険料も下がります。任意継続の途中で国民健保への切り替えはできないこととなっていますので、注意が必要です。


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2007年7月13日 (金)

企業防災計画はサプライヤーの必須に!!

受注するには“非常時の供給責任能力”のアピールがポイントに!
 企業は相次ぐ地震や火災、IT事故、新型インフルエンザなどによって事業を継続できなくなるリスクにさらされている一方、原材料調達先企業や納入先企業などの第三者の事故によっても事業を継続できなくなる可能性を有している。企業は思わぬところから存亡の危機にさらされることがあり、今、企業の「BCM(事業継続管理Business Continuity Management)」に対する関心は非常に高い。(東商新聞5月10日より抜粋)
 企業存続の生命線である「事業継続」を死守するためのマネジメントは、いかに「目標復旧時間」内に再開させるかについて、あらかじめ準備・計画し、その実行性を確保するのかについて「事業継続計画」を策定し、その脅威が発生しても倒産させないような包括的な取り組みをする。それがBCMの一つであり、「事業活動レベルの低下の抑制」を意図したものです。
 また、BCM構築の理由は、企業収益の確保は、当然として、社会的な供給責任・平時からの取引先企業へのアピール効果を期待できることから、完成品メーカーがサプライヤーに対してBCM構築を進めており、今後は中小企業への波及が予測されます。
 
 そこで中小企業も販売戦略上の効果と“早期生産体制回復”に視点を置いた要員確保・材料調達、サプライヤーとの連携など「非常時活動マニュアル」を策定されてはいかがでしょうか?

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2007年7月12日 (木)

利息制限法スレスレの延滞税

 税金が定められた期限までに納付されない場合には、原則として法定納期限の翌日から納付する日までの日数に応じて、利息に相当する延滞税がかかります。

延滞税がかかる場合
 例えば次のような場合には延滞税がかかります。
 ①申告などで確定した税額を法定納期限までに完納しないとき。
 ②期限後申告書又は修正申告書を提出した場合で、納付しなければならない税額があるとき。
 ③更正又は決定の処分を受けた場合で、納付しなければならない税額があるとき。
 いずれの場合も、法定納期限の翌日から納付する日までの日数に応じた延滞税を納付しなければなりません。
 なお、延滞税は本税だけを対象としてかかるもので、加算税や延滞税などにはかかりません。

延滞税の割合
 法定納期限の翌日から納付する日までの日数に応じて次の割合により延滞税がかかります。
 ①納期限の翌日から2月を経過する日までは、年7.3%と「公定歩合十4%」とのいずれか低い割合
 ②納期限の翌日から2ケ月を経過した日以後は、年14.6%
 なお、期限後申告書や修正申告書を提出した場合の納期限は、法定納期限と異なりそれぞれの申告書を提出した日となります。延滞税の計算期間の特例
 法定申告期限後1年以上経過してから修正申告をしたときなどは、修正申告日までの1年を超えた部分の延滞税は免除されます。税務調査などの早い遅いにより負担が大きく異なることになることへの配慮です。特例が不

適用の場合
 税金債務の時効消滅は5年なので、5年経過後に勝手に修正申告書を提出しても無効です。ただし、「偽りその他不正の行為」があるときはその時効は2年延長されますので、修正申告は有効になります。その場合の修正申告には1年超の期間の延滞税免除の規定は不適用です。

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2007年7月11日 (水)

とん税 とは何だ!!

「とん」を漢字にすると
 法律の正式名は「とん税法」です。「とん」とは何のことでしょうか。「豚」という字が頭に浮かびます。しかし、豚とは縁がありません。
この法律、昭和32年の全面改正の前までは、「噸税法」というのが正式名でした。
「噸」とは、「屯」「瓲」とも書き、アルファベットで「t」とも書きます。

重量トンと容積トン
 「トン」は質量の単位で、重量トンと容積トンがあります。
自動車の4t車などというときの、トンは重量トンです。メートル法では1トンは1000kgです。
 船の場合には重量トンと容積トンの両方があり、船の排水量を表すトンと重さを表すトンは重量トンで、船の体積を表すトンは容積トンです。
 商船で、全体積をいう総トン、運航に必要な部分の容積を除いた貨物や旅客のためのみに使われる船内の容積を純トンといいます。とん税や手数料計算などの基準になるのは純トンで、1トンは100立方フィートです。

とん税とは
 とん税は、外国貿易船の入港に対して課される税金で税関長が課税します。港湾施設などの行政サービスを受けること対する応益税です。とん税の課税標準は外国貿易船の純トン数に応じることとされ、税率は、次のとおりです。
 ・入港ごとに納付する場合 16円/純トン
 ・1年分を一時納付の場合 48円/純トン

特別とん税というのもある
 特別とん税は、外航船舶に対する固定資産税が昭和32年に軽減されたときに、市町村への代替財源として新設されたもので、税関長が課税する国税ですが、特別とん譲与税法によって、毎年9月と3月に港湾施設の所在する市町村に譲与されます。
 税率は、次のとおりです。
 ・入港ごとに納付する場合 20円/純トン
 ・1年分を一時納付の場合 60円/純トン


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2007年7月10日 (火)

=シリーズ租税雑学=  租税公平主義

日本国憲法では
 第三十条で「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。」とし納税の義務を謳い、第八十四条では「あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。」として租税法律主義を謳っております。
 また、第14条第1項では「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」として、租税公平主義を謳っております。

租税公平主義とは
 各種の租税法律関係において、国民は平等に取り扱われなければならないということと同時に、法律自体が不平等なものであったら、「法の下の平等」自体が危うくなります。例えば、特定の人にだけ税金をかけると言った場合は、常に租税公平主義に反しないかが問題となります。
 特に憲法84条では、租税法律主義を謳っておりますので、租税法自体が「法の下の平等」を実現するものでなくてはならないということです。

税の公平とは
 担税力に則した租税負担の公平を原則とします。
  (水平的公平負担の原則)
  同一の担税力を持つ者は、同一の額の租税を負担すべきであるとする考えです。
  (垂直的公平負担の原則)
  担税力の異なる者は異なる額の租税を負担するべきであるとする考えです。

最近の事例
 「特殊同族法人の役員報酬の損金不算入」は個人事業主と法人成りした事業主の税負担の公平を唱えて導入された法律です。
 しかし、法律を作ってみると、とても個人事業主とは言えない中小企業の多くが該当することとなり。一年で改正される羽目になりました。

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2007年7月 9日 (月)

預り金滞納の横領性と延滞金の損金性

預り金滞納は横領か?
 従業員から強制的に徴収した社会保険料や雇用保険料をきちんと納入しなかった場合、刑法の横領犯に該当するのではないかとの疑問に対し、公式見解は、否としています。
 横領罪が成立するためには、横領の対象となる「物」があることが前提で、保険料を滞納している事業主においては、資金繰りが悪化しているため、従業員に対して手取り分の給料を支払うために必要な資金をようやく調達しているだけであろうから、(そもそも、従業員給料より源泉徴収されることとなる被保険者負担分の保険料に相当する資金を当初から保有していないのが実態であるため)横領の対象となる物は存在していない、と説明しています。

滞納延滞金は損金? 不算入?
 社会保険料の滞納事業所は相変わらず少なくなさそうですが、滞納した場合、延滞金が課されます。企業にとっては、延滞金がペナルティの意味を持つものであるため、税務上、罰金・過料と同様に損金算入することができないのではないか、と推測されます。
しかし、法人税法では損金不算入税金等として、延滞金や罰金・科料・公取法等の課徴金などを限定列挙しているものの、厚生年金や健康保険、雇用保険や労災保険の保険料の延滞金については特に記載しておりません。

談合違約金は?
 昨9月入札談合事件で,公取委の課徴金納付命令を受け,国交省が入札参加業者に談合違約金の請求をはじめて行った、と報じられましたが、これも損金不算入とする特段の規定がありません。
原則は損金算入
 現行法上は、租税公課・保険料などの費用は明文をもって損金不算入とされていなければ、原則損金算入です。他の損金不算入附帯税と性格が類似だというだけでは損金不算入にはなりません。

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2007年7月 6日 (金)

就職・退職した時の年金

会社を辞めた時は自分で手続き
 年金制度は全ての国民に共通の基礎年金(国民年金)の給付を土台とし、基礎年金に上乗せして報酬に比例した年金を給付する「厚生年金保険」、公務員を対象とした「共済組合」から成り立っているので二階建ての給付といわれています。
 就職したり、退職するたびに加入する年金保険も変更されるため、その手続きが必要になります。手続きについてまとめてみます。

年齢・事例別加入年金保険

 退職時年齢             こんな場合          加入保険  

 60歳未満              再就職する          厚生年金

                     自営業となる         国民年金
                     またはその          (1号被保険者)
                     配偶者となる

                     厚年・共済加入        国民年金
                     者の被扶養配        (3号被保険偶者となる者)

 60歳~64歳            再就職する         厚生年金

                     受給資格期間        国民年金任意加入
                     不足の場合         

                     満額の老齢基        国民年金任意加入
                     礎年金を受け        
                     られない場合

 65歳~69歳            再就職する         厚生年金

                     受給資格期間        S40.4.1以前生れは
                     不足の場合         国民年金任意加入

 70歳以上              受給資格期間       厚生年金高齢任意加入
                     不足の場合


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2007年7月 5日 (木)

ITに弱い印紙税

 印紙税は、文書の作成行為の背後にある経済的利益、法律関係の安定化という面に担税力を見出して課税している租税ですが、 政府も行政手続のオンライン化に積極的に取り組んでおり、契約当事者間において、電子文書を交換することによって契約内容を相互に保有し、紙の契約書を作成しないことで印紙税の課税を回避できる事例が増えています。

会社設立時の定款では
 定款とは、会社の基本事項・ルールを定めたものです。会社の憲法とも言われています。定款の用紙サイズには特に決まりはありませんが、株式会社の場合「定款認証」費用として公証人に支払う5万円と原始定款に貼ることになっている「印紙代」として4万円の計9万円がかかります。
 これが、定款を紙ではなく、電子文書として作成した場合には、定款に印紙を貼らなくて良いことになっています。電子媒体は、文書ではないので印紙税法で課税対象になりません。

電子定款で認証を受けるには
 定款をパソコン作成し、PDFファイルにし、これに電子署名をして、フロッピーディスクに格納します。そして、公証役場で認証をうけます。

合同会社なら認証も不要
 合同会社は、新会社法の施行後に設立できるようになった新たな形態の会社です。合同会社には定款認証が要求されていません。

電子マネーと領収書
 カードでの支払の場合、店は未収金***/売上*** と計上し、クレジット会社から代金を受け取ります。たとえ領収書をお客さんに発行しても、その場で金銭の授受がないので「カード支払」等の記載があれば、印紙税法の領収証にはあたらず、収入印紙の貼付の必要がありません。
 システムは少し違いますが、電子マネーでの決済も印紙との関係では同じです。


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2007年7月 4日 (水)

タイムイズマネー

貯蓄から投資というけれど
 最近、お金に関して『貯蓄から投資へ』や『自己責任』という標語をよく見かけるようになりました。銀行にお金を預けても利息といえるものはもらえないし、運用を始めてみようかと思われる方は案外いらっしゃるかと思われます。では何を基準にして運用をしていけばよいのかということになります。

蟻の涙
 2005年の個人金融資産が1500兆円を突破しました。そのうち現預金の占める割合が52%と依然高い水準にあります。運用という観点からするとあまりにも合理的ではありません。今現在、定期預金の金利は0.2%となっており、元金を2倍に要する時間は347年もかかってしまいます。これでは、すずめの涙ほどにもならないというより、蟻の涙ほどにもならないという表現が適切なのではないかと思ってしまいます。あくまで生活防衛資金として確保しておく程度で運用の対象からはずすべきです。

金融資産の過去の利回り
 預金では運用の対象にならないとすれば、どのような資産で運用すればいいのでしょうか。まず金融資産には大きく、預金・債券・株式と分けられます。これらの過去の運用利回りを参考にしてみてはいかがでしょうか。(財)日本証券信用研究所の資料によると1952年から1998年までの46年間の投資収益率は、株式14.5%・債券6.8%・定期預金5.1%となっております。圧倒的に株式の運用利回りが高い数値を出しています。 

複利で運用したら
 100万円を40年間複利で運用したらどのくらいになるのでしょうか。先ほどの数値を使って計算すると、株式は2億2500万円・債券は1389万円・定期預金は731万円となります。
 皆さんはこの差をどのように受け止めますか。たかが数%の差が、長期の財産形成には決定的な差を生んでしまいます。更に若い方でしたら、自分の力で年金を余裕で作れてしまうことを物語っています。

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2007年7月 3日 (火)

外国に弱い印紙税

印紙税の属地主義
 印紙税法は日本の国内法ですから、その適用地域は日本国内に限られます。
 したがって、課税文書の作成が国外で行われる場合には、たとえその文書に基づく権利の行使が国内で行われるとしても、また、その文書の保存が国内で行われるとしても、印紙税は課税されません。

国外とは、国境とは
 地図の上での国境はすぐわかります。しかし、越境は正規のルートから出入りしない限り、密入出国となってしまいます。その正規のルートとは、通常は税関を指します。従って税関を通過すると出国したことになり、そこはすでに国外です。外国船クルーザーが定期船のように近海外洋カジュアル・クルーズの企画をしていますので 
それに乗ればすでに外国です。

課税文書の完成時点
 アメリカの会社と不動産の売買契約を締結することになった場合、その契約書をまず当社において2通作成し、それに代表者の署名押印をして相手方に郵送し、相手会社がこれに署名し、そのうちの1通を当社あてに返送してくるような時、契約書完成時の場所はアメリカですから、印紙税が課税されることはありません。
 逆の場合には、アメリカで保存するものにも印紙税がかかります。

アメリカに印紙税はない
 1765年、イギリスは莫大な財政赤字を抱えていたために、印紙税というアメリカ向けの特別税を作りました。しかし、アメリカ人の反対にあい、結局頓挫しました。でも、その後イギリスはさらに一連の新税導入をしてきたので、アメリカ人の激しい反発を呼び、「代表なければ課税なし」の言葉とともに、各植民地の「不輸入協定」つまり事実上のイギリス商品ボイコット運動を呼び起こし、アメリカ独立戦争の引き金になって行きました。そんな歴史があってか、アメリカには印紙税はありません。

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2007年7月 2日 (月)

=シリーズ租税雑学=  租税法律主義

租税法律主義の原則は納税者の同意
 租税法律主義とは、租税は、民間の富を強制的に国家へ移転させるものなので、租税の賦課・徴収を行うには必ず法律の根拠を要する、とする原則です。
 この原則が初めて出現したのは、13世紀イギリスのマグナ・カルタであるといわれております。近代以前は、君主や支配者が恣意的な租税運用を行うことが多かったのですが、近代に入ると市民階級が成長し、課税するには、課税される側の同意が必要だという考え方が一般的となり始めておりました。あわせて、公権力の行使は法律の根拠に基づくべしとする法治主義も広がっていましたので、課税に関することは、国民=課税される側の代表からなる議会が制定した法律の根拠に基づくべしとする基本原則、すなわち租税法律主義が生まれました。現代では、ほとんどの民主国家で租税法律主義が憲法原理とされております。

最近の税法の改正は
 当初は簡単な法律も時を経るにつれ、複雑化し専門家でないとわからなくなってきております。
 これをいいことに、最近の税法の改正は、国民の同意どころか何の説明もなしに突然提出されるものが多く、君主や支配者の恣意的な租税運営を財務官僚が行っているとしか思えないような現実を無視した、法改正が次々と登場しております。
 その典型が平成18年の改正で突然自民党税制調査会から発表された「特殊同族法人の役員報酬の損金不算入」と「役員報酬の定期同額」制度です。

国民の同意は得ている?
 国会を通っているのだから、国民の同意は得ていることになりますが、国会議員も机上の空論で論議している為、官僚に騙されっぱなしです。

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